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医学の力で体調管理をする時代?
医師が監修するメディカルダイエットで健康的にダイエット
ダイエットには、今では色々なやり方が存在します。
食事改善系、運動系と方法や手段は色々ありますが、実際に成功するためには、それらの手段や方法よりも、「意志の力」が必要です。
食べたいけど食べない、動きたくないけど動く、止めたいけど止めない、そういった私たち自身の意識の問題も成功には大きく関わります。
ダイエットを成功させるためには欲望を抑制するための意思が欠かせません。
「医師の力」もまた、ダイエットに効果を発揮します。
最近では、医学の知識によって身体を管理するダイエット法がジワジワと人気を集めているのをご存じでしょうか。
今回はそんな医師の力を使った「メディカルダイエット」をご紹介します。
メディカルダイエットとは
メディカルダイエットとは、医学的見地から人間が太る原因を分析し、その原因を取り除いたり改善することで減量を成功させるアプローチのダイエット方法です。
その名の通り、自己流や我流のダイエットではなく、主に美容外科を始めとするクリニックの「施術」を主体としたダイエットになります。
よく勘違いする方に、メディカル=薬というイメージがある人がいますが、サプリややせ薬などを飲んでダイエットという方法ではありません。
くれぐれも、自分の判断で何らかの薬を買って飲み続けるといった事ではありませんから、勘違いしないように注意しましょう。
メディカルダイエットと通常のダイエットとの違い
メディカルダイエットは実際には数あるダイエット方法の1つになります。
しかしながら、数あるダイエット方法の中でも、少し性格が異なります。
大抵のダイエット方法を考えて実践するのは、あくまでも自分自身です。
しかし、メディカルダイエットの場合、どういうプランにするのか、そして施術を行うのは医師の方です。
そのため、自発的に腹筋運動をしたりウォーキングをしたりといった、自分自身でやるべきカリキュラムを決めて行動を起こす場面があまりありません。
大きく分けると、生活指導によって減量につなげるといった方法と、医師による施術や投薬をメインに据える方法があります。
一番の魅力は医師から指導を受けながらダイエットができる点です。
食生活の指導であれば安全で栄養バランスに優れた献立を学んだり、栄養価の高いダイエット食を実践することが可能です。
これまで自分がどのように生活してきたのかを踏まえて、無理のないプランを提示してもらえるので、ストレスの少ないダイエット方法と言えます。
実際のダイエット生活は、いわば“自分”との闘いになります。
時として孤独を感じることもありますが、医師が側についてくれているのはとても心強いものがあります。
メディカルダイエットの具体的な方法
メディカルダイエットの施術には様々なものがあります。
また、カウンセリングを始めとする精神的なケアのメニューも豊富です。
取り扱われている内容は各クリニックにより異なりますが、主なものを取り上げてご紹介します。
ストレスケア
カウンセリングの1つで、ダイエット中の不安定な気持ちやイライラといった心の問題をサポートするメニューの1つです。
過去に自分が行ってきたダイエットが失敗した原因や、なぜ太るのかという根本的な原因にフォーカスして、カウンセリングを始めていきます。
体質や生活習慣を理解したうえで原因を取り除くことを目的とします。
一般的な個人の意思に依存するダイエットにありがちな挫折感を取り去る効果があります。
また、原因を医師の目線で客観的に分析してくれるので、ひとりよがりなダイエット観や自分の考えを改める機会にもなります。
メソセラピー
1952年にフランスで開発された施術方法で、薬剤を脂肪細胞に直接注入する治療法全般を指す言葉です。
その中でも脂肪を溶かす治療法のことを「脂肪溶解メソセラピー」と言います。
日本では「脂肪溶解注射」の意味合いで紹介されています。
脂肪溶解メソセラピーは、脂肪に薬剤を注射でダイレクトに注入し、脂肪細胞を破壊して脂肪を溶解させます。
顔や二の腕など、外科的な施術が難しい部位にも施術が可能とあって人気で、使用する注射器の針もたいへん細いため、痛みもほとんどありません。
施術時間も5~10分と短く、身体をメスなどで切ることもありませんので、施術後もすぐに普段通りの生活ができます。
メソセラピーに使用される注射の成分は、主に「フォスファチジルコリン」という薬になります。
肝臓で分解される性質のもので、体内に蓄積される危険性もありません。
主成分は大豆から抽出されるアミノ酸の一種である大豆レシチンで、身体にも優しい成分が使われています。
効果は高いですが、施術直後に軽い腫れやむくみ・内出血・筋肉痛といった症状が出る方もいるようです。
とはいえ、治療を受ける前にアレルギー体質などに該当しないかどうか、パッチテストを行うクリニックがほとんどです。
施術を受ける際はその点も含めてクリニックを選びましょう。
脂肪吸引
ダイエットを行う理由はもちろん痩せるためですが、医学的な視点から見ると脂肪細胞全体の容量を減らすのが目的の一つです。
一般的な「脂肪がつく」という言葉は、脂肪細胞が増殖するという意味ではありません。
誤解されがちですが、脂肪細胞の数量自体は思春期を過ぎると増えることはないのです。
消費カロリーよりも多くのエネルギーを摂取した際に、一つひとつの脂肪細胞が脂肪を吸収して大きくなった状態を「脂肪がつく」と表現しているのです。
脂肪細胞全体の容量が、食事や運動不足などによって次第に増えていくと、やがて肥満へと繋がっていきます。
脂肪吸引はこの脂肪細胞自体の数を減らす施術です。
容量を減らすのではなく細胞自体の数を減らすので、リバウンドが起こりにくいという利点があります。
脂肪層というのは大きく分けて二層構造になっており、細い血管や神経が多く走っている皮下脂肪と、血管や神経が少ないLFDの二層に分かれています。
LFDとは人が飢餓状態になるまで蓄えられている脂肪のため、普段はなかなか燃焼しないようになっています。
脂肪吸引ではこの両方の層の脂肪を一部取り除きます。
辛いダイエットをしなくても脂肪を減らせるのは大きなメリットですが、施術を行う医師の腕次第で美しい仕上がりになるかどうかが分かれます。
デメリットとして医療事故のリスクも可能性としては存在するため、脂肪吸引を考える場合は、事前にしっかり説明をしてくれる医師とクリニックを選ぶ事が重要になります。
脂肪冷却
体内の水分はそのままの状態で、脂肪のみをシャーベット状に凍らせて脂肪細胞を死滅させ、体外へ排出するという方法です。
「クライオリポライシス」とも言われます。
一見危険そうに聞こえる方法ですが、メカニズムを知ると安心できます。
そもそも水分が凍るのは0℃からです。
それに対して、脂肪は4℃から凍り始めるという特徴を持っています。
2008年にアメリカのレーザー学会で発表された理論に基づき、人間の身体の脂肪のみを凍らせる高性能なマシンが開発されました。
このマシンによって脂肪をシャーベット状にして、脂肪細胞を破壊して排出させるのです。
脂肪冷却は、皮膚の上から体内の脂肪だけに働きかける治療法で、メスを入れる必要がありません。
また、身体が凍傷になるような方法で傷つけることはありませんから、身体に負担がかかりません。
主にお腹や腰回り、お尻や太ももといった、ある程度皮下脂肪の厚さがある部位で使用できますが、皮下脂肪が薄い顔や首への施術はできません。
実際の施術の流れは、皮膚の上から脂肪を落としたい部分にマシンを当てていきます。
すると脂肪のみがシャーベット状に急速に固まっていき、アポトーシスを起こします。
アポトーシスとは不要になった細胞が、自ら死滅していくことを言います。
脂肪細胞が死滅してしまうと、体内ではそれを不純物と認識します。
そのためアポトーシスを起こした細胞は、自然に体外へ排出されていくという特徴を持つのですが、その期間は2~4カ月とゆっくりとしたペースです。
そのため、施術直後は効果が表れにくく、体感的には2週間~1か月たって少しずつ脂肪が減ってきているのを実感します。
脂肪冷却を行うとセルライトや脂肪が除去されていき、血液やリンパの流れも活発になり、体内に蓄積された老廃物も排出されやすくなります。
そして、この方法でも脂肪細胞そのものが死滅して排出されるので、リバウンドが起きにくいとされています。
効果を体感するのに時間はかかりますが、身体に負担をかけずサイズダウンが可能であるため人気があります。
やせ薬
市販されている薬にも内臓脂肪の燃焼がうたわれているものがありますが、医師の処方できる薬品の効果はより直接的な効果を発揮します。
主に使用されている薬品は2種類あります。
ゼニカル
まず一種類目は「ゼニカル(脂肪吸収抑制剤)」と呼ばれるものです。
胃腸の中のリパーゼという脂肪分解酵素の働きを長時間にわたって抑え、食物に含まれる脂肪分を吸収させにくくする薬剤です。
摂取した食事に含まれる脂肪分の約30%を体外に排出する効果があります。
具体的には食前にゼニカルを摂取することにより脂肪の吸収をブロックしてくれます。
消化されなかった脂肪分はそのまま排便されます。
ゼニカルはアメリカの食品医薬品局、日本で言うところの厚生労働省が認可している医薬品になります。
そのため保険が適用される場合がありますが、主に肥満によって生活に支障が出ている場合がそれにあたります。
生活に支障が出る肥満と判断される基準の一つに「高度肥満」があります。
これはBMIという指数計算によって割り出されます。
ご存知の方も多いかと思いますが、BMIとはボディマス指数の略で、体重と身長の関係から人間の肥満度を算出するものです。
公式は以下の通りです。
【体重÷(身長×身長)】
このときの身長は「メートル」の単位で計算してください。
この公式に当てはめたときの数値が35以上の人が高度肥満にあたりますので、もし該当した方は一度美容内科のクリニックなどに相談してみることをおすすめします。
効果にはもちろん個人差はありますが、1か月で2~4kgの減量が期待できるようです。
ただし、副作用的なものも存在するため、もともとお腹がゆるい傾向のある方は使用を控えた方が賢明です。
サノレックス
次にご紹介するのは、食欲を抑える効果がある「サノレックス」という薬です。
こちらは普段よりも少ない食事で満腹感を得られる効果があります。
この薬は厚生労働省によっても正式に認可されている医療用の食欲抑制剤です。
食欲は脳内の食欲中枢という場所でコントロールされているのですが、サノレックスを服用することにより食欲中枢の働きが抑制されます。
その結果食欲が抑えられ、食べる総量が減り、結果としてダイエットに繋がるという仕組みです。
これらの薬を実際に使用できるかどうかは体質も関係してきますから、医師の判断に従うようにしましょう。
メディカルダイエットの注意点
メディカルダイエットは通常のダイエットとは違い、医師の監修のもとでダイエットを行えることが最大のメリットです。
ダイエットは基本的に自分との闘いですが、その闘いを医師が味方してくれることはかなりのアドバンテージになります。
しかしそれがデメリットを生む結果にもなります。
かかる費用が非常に高額になりやすい
具体的に言うと「お金」がかかります。
基本的に美容外科などのジャンルは保険が適用されにくいジャンルになります。
ニキビやホクロ・イボといったものは除去に保険が適用されますが、それ以上の美容に係る治療は適用にならない場合が多いです。
例えばメソテラピーの場合、注射に使うアンプル1本あたり2~3万円がかかります。
それを複数回クリニックに通って繰り返すとなると、ダイエットという目的で考えれば、他の手段や方法と比べてもかなりの支出になります。
人によっては、まずそのお金を工面するために走り回るだけで痩せられそうです。
選ぶクリニックで効果や質が大違い
しかし、このあたりは市場として大きくサービス過多になりつつあります。
美容クリニックなどは、今ではかなりの数に上ります。
そのため、様々なクリニックで出来る施術、得意な施術、何を重視しているかなど大きく異なります。
特に最近では費用に重点を置いたクリニックも出てきています。
しかしながら、そういった相場から明らかに安い値段で施術を請け負うクリニックの場合は要注意です。
使用している薬剤や設備に問題がある可能性があります。
値段は高いですが、それを踏まえて自分がどこまで痩せられれば良いのかを具体的にイメージしておくことが大切です。
薬を使う場合は副作用にも気を配らないといけません。
自分の体質によっては薬を使うことでさらに状況が悪化してしまい、ダイエットどころではない状態にもなりかねません。
メディカルダイエットは効果が出る可能性が非常に高い反面、身体に直接反応がある施術が多いため、入念に医師とも相談をしていく必要があります。
メディカルダイエットのまとめ
メディカルダイエットは、医師の施術やカウンセリングによって減量を実現へと導くダイエット方法です。
自分の意志力に関係なく身体に直接働きかける方法が多いため、結果に結びつきやすいのが長点です。
実際には数多くの施術があるため、自分の予算と体質にあった方法を選択する必要はありますが、自分が一人で努力する以上の効果が期待できます。
今まで様々なダイエットを試してみた結果挫折してしまった方は、思い切って医師の力に頼るのも良い方法かもしれませんね。
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