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実は栄養たっぷりでカロリー控えめな特徴を持つ
昆布ダイエットはアレンジもしやすくダイエッターの強い味方
ダイエットに興味が無い方でも、昆布の栄養価が高いことをご存じの方は多いと思います。
日本人の食生活には欠かせないものの1つで、味噌汁の具として代表的でもあり、また様々な「出汁」にも使われています。
さらには、直接食べられるおしゃぶり昆布というものもあります。
体に良いとよく言われる昆布ですが、今回は、そんな昆布を使った昆布ダイエットを紹介してみたいと思います。
昆布ダイエットとは
昆布ダイエットとは、昆布をそのまま食べたり、昆布を水につけておいて水溶性食物繊維を抽出した昆布水を飲むことで、減量効果を狙うダイエット方法です。
昆布がダイエットに貢献する大きな要因は、その食物繊維の豊富さにあります。
また、昆布特有の栄養素がダイエットや美容に効果を発揮します。
料理に使うのはもちろん、直接食べても効果がありますから、人によって摂取にバリエーションを持たせられるのも特徴の1つです。
昆布ダイエットの提唱者や実践者
昆布ダイエットについて特定の提唱者はいないようですが、過去にはとろろ昆布を使ったダイエット方法で、タレントの佐藤江梨子さんが挑戦して話題になりました。
常にとろろ昆布を持ち歩き、味噌汁に入れて食べることを習慣づけ、代謝の向上を図っているそうです。
佐藤江梨子さんのお母さんが栄養士のため、その知識に裏付けられた工夫を継続することで体型を維持されています。
現場で弁当が出る日であっても、味噌汁は必ず飲むという徹底ぶりです。
体型を維持するためには、ささやかな努力を継続するのが大切だという好例と言えるでしょう。
昆布に含まれるダイエットに有効な栄養素
昆布にはダイエットに有効な成分が数多く含まれています。
以下に詳細をご紹介します。
食物繊維
先ほども述べたように、昆布には食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には大きく分けて「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類に分かれますが、昆布はそのどちらもバランスよく摂取できます。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維を簡単に表現すると、舌触りがねばねば・ヌルヌル・サラサラしています。
昆布の他にも、わかめなどの海藻類や、アボカドなどにも含まれています。
腸内に溜まった不要なものを包んで外に排出する働きがあります。
また、腸内で消化中の食品も包み込んで、糖質の吸収をゆるやかにしてくれます。
糖質の吸収をゆるやかにしてくれますから、血糖値が急激に上昇するのを防ぐ期待が持てます。
その粘着性から消化にも時間がかかるため、たくさん量を食べなくても脳が満腹感を感じやすくなるというダイエット面でのメリットもあります。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、成熟した野菜などに含まれる糸状の繊維になり舌触りはざらざらした感触です。
主に、麦などの穀類やゴボウなどの野菜やキノコ類、豆類に多く含まれます。
胃や腸で水分を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激して便が出るのを促進します。
不溶性食物繊維を含む食品は、よく噛んで食べないと飲み込めないことが多く、食べ過ぎを防ぐ効果が期待できます。
どちらもの食物繊維も腸内環境の改善に大きく貢献してくれる成分になります。
そのため、代謝向上という意味においても積極的に摂取したい栄養素になります。
そもそも、1日における成人の食物繊維の摂取量は20~25gと言われていますが、これを継続して摂取するのは実は現代人には至難の業となりつつあります。
しかし昆布を使えば水溶性食物繊維は出汁として摂取が可能ですし、出がらしを調理すればそのまま昆布を食べられます。
日本人にとっては気軽に摂取できる食材の1つと言えるでしょう。
アルギン酸
昆布に含まれる食物繊維の中で、特に有効な成分です。
一言で言えば海藻のぬめり成分になりますが、人間の体内において数多くのメリットをもたらしてくれます。
海藻に含まれているものを厳密に紹介すると「アルギン酸カリウム」という物質になります。
アルギン酸カリウムは胃の中に入ると、アルギン酸とカリウムに分解されます。
切り離されたカリウムは体内に吸収されるとカリウムの働きを果たします。
具体的には体内の水分量や血圧を調整する役割です。
アルギン酸は体内のナトリウム(塩)と結合し、アルギン酸ナトリウムとなり体外へ排出されます。
体内のナトリウム総数が多いと高血圧の一因になると言われていますが、アルギン酸が体外へナトリウムを排出してくれるため血圧を下げる効果が期待できます。
血圧が調整されることで、運動を併用する際の身体にかかる負担も軽くなりますから、運動と併用してダイエットを行いたい方にも有効です。
また、アルギン酸が持つぬめりは、余分なコレステロールを包み込む働きも持ちます。
動脈硬化の予防と血流の活性化が期待できます。
アルギン酸自体は体内でほとんど吸収されませんが、摂取すると長時間にわたり満腹感を感じられるため、結果的に腹持ちが良くなり摂取カロリーの低下につながります。
そもそも、私たち人間の腸内にはおよそ100兆個以上の腸内細菌が棲みついていると言われています。
いわゆる、善玉菌と悪玉菌が常に勢力範囲を争っている状態で善玉菌が劣勢になると便秘などの症状が出ます。
便秘になると腸内で毒素が発生し、肌荒れや体調不良などの症状としてあらわれます。
アルギン酸は腸内に溜まった不要な老廃物も体外へ排出してくれるため、便秘解消と腸内環境の正常化を助ける働きがあります。
意外なところでは胆石を予防してくれる効果も期待できます。
胆石とは、肝臓の右下にある胆のうという袋状の器官に、石のようなものができる病気でこれができると背中に強い痛みを感じます。
胆石は、そのほとんどが胆のう中のコレステロールが結晶化して起こります。
胆汁中のコレステロールが増えすぎると結晶化を引き起こしてしまうのです。
アルギン酸にはコレステロール値を下げる働きがあるため、結果的に胆石を予防する効果を持ちます。
フコキサンチン
メタボリックシンドロームに対する効果が高い栄養素の1つです。
脂肪細胞に対し、脂肪の蓄積を抑制する働きをします。
また、脱共役タンパク質と呼ばれるUCP-1という成分を活性化させてくれます。
端的に説明すると、日本人を含む黄色人種は、長い歴史の中でカロリーを効率よく消費するための身体に進化してきました。
その結果、緊急事態にならなければ使用されない脂肪というものを、自然に残すような身体になっているのです。
こうして体内に蓄積された脂肪というのは、消費するのが難しいのですが、フコキサンチンを摂取することでこの部分への活性化が見られたという研究報告があります。
落とすのが難しい内臓脂肪にも働きかけ、消費しやすくしてくれるのです。
ほかには血糖値の低下にも効果を発揮します。
フコイダン
免疫細胞を活性化させ、免疫力をアップさせてくれます。
もともと海藻類は古来より健康に良いとされる文献が数多く紹介されており、NPOフコイダン研究所によると抗腫瘍効果が見込めるとの検証結果が紹介されています。
特に、がん細胞の抑制効果について特筆されています。
ダイエットにおいて期待されるのは抗酸化作用です。
人間の体内における酸化のメカニズムですが、身体に「さび」のようなものが生じると考えると分かりやすいかもしれません。
具体的には活性酸素という物質が体内で悪さをするのですが、活性酸素は人間の細胞を直接攻撃します。
すると細胞膜の脂質が「過酸化脂質」という物質になります。
この過酸化脂質は体内から排出されず蓄積する性質があるので、体重減少を妨げる一因になりガンや生活習慣病を引き起こす原因にもなります。
フコイダンは身体に取り入れられた脂肪酸が過酸化脂質になるのを防ぐ作用があります。
これがフコイダンが持つ抗酸化作用になります。
ほかにも「NK細胞(ナチュラルキラー細胞」や「マクロファージ」といった免疫細胞を活性化させてくれます。
NK細胞はリンパ球の一種で、体内の殺し屋として働いていてがん細胞・ウィルスなどを見つけるとすかさず攻撃します。
免疫において重要な働きをすると言われています。
マクロファージもまた免疫細胞の一種であり、細菌やウィルス・がん細胞を消化する働きがありダイエットにおいては血管内にこびりついている「変性コレステロール」の処理を行います。
血流の活性化を図ってくれるので、新陳代謝の向上が期待できます。
グルタミン酸
昆布が持つ旨味成分です。
昆布はあらゆる食品の中でもとりわけグルタミン酸含有量が高いと言われています。
疲労回復効果が期待できます。
運動などを行うとアンモニアが筋肉の細胞に溜まります。
するとミトコンドリアの働きが鈍くなり、エネルギーをうまく作り出せなくなります。
その結果身体が疲労を感じるというメカニズムです。
グルタミン酸はこのアンモニアを無毒化する働きがあります。
利尿作用によって体外にアンモニアを排出してくれ脳内に溜まったアンモニアも同様に排出を促してくれます。
神経伝達物質の働きが阻害されるのを防いでくれますから、記憶力や学習能力が高まります。
昆布ダイエットのメリット
昆布ダイエットは他のダイエット方法に比べて、どのようなメリットがあるのでしょうか。
以下に詳細をご紹介します。
料理のバリエーションが豊富
昆布は日本人の食生活の中では、あまり積極的に摂取しようとしなくても、何らかの形で摂取している場合が多いです。
そばやうどんのカップ麺における「つゆ」にも含まれていることが多いです。
コンビニではおにぎりの具材にもなっていますから、実は思っている以上に、食べられる場面は多いのです。
昆布自体も種類が豊富で、出汁に使うものや煮込み料理に使うもの、先にご紹介したとろろ昆布などもあります。
どれも有効な用途がそれぞれに定まっており、自分の食べたい料理に用いることが可能です。
気に入った食べ方を飽きるまで続けるも良いですし、バリエーション豊かに献立を組み立てる事もでき、自由度の高い食べ方ができます。
直接食べることもできる
小さい頃に駄菓子で「酢昆布」を食べた経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
意外かもしれませんが、昆布は直接食べることも可能な食品です。
おしゃぶり昆布という食品をご存知でしょうか。
昆布を一口大に切ったものが袋詰めされており、おつまみなどとして売られています。
料理が苦手な方であれば、おしゃぶり昆布を食べるだけでも効果が期待できます。
味が付いているものと付いていないものがありますから、まずは味付きのものを食べてみて、舌が慣れたら味が付いていないものを食べてみましょう。
こちらは3食のうちどれかに置き換える必要は無く、間食としても食べられます。
1袋あたり30kcalと、カロリーも低めなので安心して食べられます。
昆布の栄養素を効果的に摂取する方法
昆布には様々な食べ方や調理法があることは分かりました。
しかし、昆布や調理に苦手意識をお持ちの方は、なかなか行動に移すことが難しいかもしれません。
色々応用が利く昆布水がおすすめ
そこでオススメしたいのが、「昆布水」を作ることです。
出汁を取るのは多少の手間がかかりますが、この昆布水を使えば味噌汁を作る際に水の代わりに用いて旨味をしっかりと摂ることが可能です。
昆布水には水溶性食物繊維が溶け出していますから、その点でも栄養を損なうことなく安心して飲めます。
以下に、簡単な作り方をお教えします。
- 出汁用の昆布を、2~3ミリ幅に細く切る(このとき、昆布は10gを目安にする)
- 麦茶などを入れるポットに、細く切った昆布を入れ、その中に水を1リットル注ぐ
- 冷蔵庫にポットを入れて一晩寝かせる
寝る前に仕込むだけで翌日には使えますから、手間も出汁を取る手順に比べてかかりません。
アルギン酸やフコイダンなどの栄養成分もしっかりと溶け出してくれます。
摂取方法ですが、直接飲んでも出汁にしても問題ありません。
1日にコップ1杯(150cc)を目安にしましょう。
飲む時間については特に指定はありませんが、デトックスを狙うのであればお通じのある朝に飲むのが効果的です。
昆布ダイエットを行う上での注意点
昆布ダイエットを行う際の注意点は、栄養価が高いからといって摂取し過ぎないことです。
食べ過ぎるとヨウ素の過剰摂取につながり危険です。
勘違いしてはいけないのですが、ヨウ素自体は体内活動の維持には欠かせない栄養素です。
ただし、注意しなければならないのが、ヨウ素を過剰に摂取してしまうと、甲状腺に影響を及ぼす可能性があるという点です。
1日に必要なヨウ素の量は、成人でだいたい1,500マイクログラムと言われています。
これはだいたい昆布60mgほどに相当しこの量を超えて摂取し続けると、甲状腺がんなどの悪影響を身体に及ぼすおそれがあります。
毎日昆布を大量に食べ続けてしまうなどすると、過剰摂取になってしまうので注意しましょう。
また万が一、甲状腺に異常を認めた場合や、そもそも何らかの持病を抱えている場合は、摂取を控えるようにし、別のダイエット法を試すようにしましょう。
昆布ダイエットのまとめ
昆布ダイエットは、日本人にゆかりのある昆布を利用したダイエット方法です。
栄養素も特に昆布に含まれているものが多く、抗ガン作用もあります。
日常の食事へのアレンジもそれほど難しくなく、もし調理が苦手な方でも昆布水を作れば簡単に摂取が可能です。
カロリーも低く、栄養価も高いという事で人気を集めています。
ただし、くれぐれも摂り過ぎは要注意のため、そこにだけは気をつけてダイエットにチャレンジしていましょう。
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