VOL.002 アーユルヴェーダのアンチエイジング

VOL.002 アーユルヴェーダのアンチエイジング

HEALTH - 女性とアーユルヴェーダ

年齢を重ねるごとに、身体に現れる不調や老化現象。世界最古の医学であるアーユルヴェーダでは、「加齢」に対してどのような概念を持ち、対策をしていたのでしょうか。今回Ten治療院院長・鍼灸師あん摩マッサージ指圧師及びアーユルヴェーダセラピストの小川ゆり先生に、アーユルヴェーダから考えるアンチエイジングについて、お話を伺いました。

世界最古のアンチエイジング

 

 

アーユルヴェーダにおける古典「チャラカ・サンヒター」の中には、不老長寿法(ラサーヤナ・タントラ)という分野があり、老年医学や健康・延命法を説いています。

 

まさに最古のアンチエイジング技術が詰まったアーユルヴェーダは、奈良時代に仏教と共に日本に伝えられました。
奈良の正倉院には不老長寿を叶えるといわれる薬の王様・三果(トリファラ)が保管されており、天皇家など身分の高い人々に対して、アーユルヴェーダが施されていたようです。

 

時の権力者が不老長寿を求めて珍重したアーユルヴェーダの秘法とは一体どのようなものだったのでしょうか。

 

 

 

 

加齢=老化ではない

 

 

アーユルヴェーダでは、身体に「ドーシャ」というエネルギーがあると考えます。

このドーシャは、中医学における「気・血・水」に類似しています。
ドーシャは、「空」と「風」の性質を持つヴァータ、「火」と「水」の性質を持つピッタ、「水」と「地」の性質を持つカパの3つに分けられます。
ドーシャの考え方は自然界などすべての現象にも当てはまる宇宙の法則とされており、この法則が適応された結果が人間の身体です。

 

 

当然、四季の移り変わりもドーシャの変化によるダイナミックな宇宙のドラマを秘めています。

 

 

ドーシャの中で、カパが増えると、木の芽が芽吹いて生命あふれる春となる。
ドーシャの中で、ピッタが増えると、生命力が高まり夏を迎えて収穫の秋となる。
ドーシャの中で、ヴァータが増えると、北風が吹き枯れ葉が舞い、生命が息を潜める冬となる。

 

 

加齢は、宇宙と繋がれた人間の命の四季であり、誰にでも平等に起こりますが、「老化」については防ぐことができると考えます。老化していく姿の背景にあるのは、不規則な生活習慣や乱れた食習慣、精神的ストレスなど、何気ない日々の行いの積み重ねによるものなのです。

 

 

アーユルヴェーダにおけるラサーヤナ・アンチエイジングでは、生活習慣や食事内容、ハーブの摂取などを日常で実践するのはもちろん、アーユルヴェーダ独自のオイルによるスペシャルケアを加えることでより一層素晴らしい効果が現れます。

いつまでも若く綺麗でいることだけでなく、与えられた命をいかに生きるか、という人生への姿勢までも含まれたアーユルヴェーダの教えがここにあります。

 

 

 

 

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アーユルヴェーダのオイルマジック

 

 

当院では、セサミオイルに薬草をふんだんに煮込んだオイルを使ったオイルマッサージ「アビヤンガ」を、アンチエイジングの施術の一つとして行います。

 

 

現代の私たちを取り巻く環境は、乱れた食生活や、疲労の蓄積、精神的ストレス、年々深刻さを増す大気中の有害物質などの問題があり、身体への悪影響が懸念されています。そしてこれらの問題は、身体の細胞を酸化させて、生活習慣病や老化を進ませる原因でもあります。そのため、酸化させない・さびさせない、つまり抗酸化を目的としたアンチエイジングのサプリメントや化粧品が世の中に溢れております。

 

 

しかし数千年も前から既に、アーユルヴェーダでは身体をさびさせない方法の一つとして、アビヤンガを行っていました。それは、アビヤンガによく使用されるセサミオイルが、お肌だけでなく内臓までもさびさせないとても優れた抗酸化作用を持っているからです。

 

 

アビヤンガとは、全身の毛穴からオイルをたっぷりと注いで体内に吸収させるマッサージで、お肌の保湿はもちろん、皮膚に擦り込まれて吸収された後、全身を巡る血液に乗って、内臓や骨など体内の深部まで運ばれていきます。食べるよりも、皮膚からダイレクトに取り入れることによって、消化されることなく有効な成分がそのまま吸収されていき、体内を循環したセサミオイルは、体内をさびさせる老廃物を絡め取ったり、細胞をさびさせないようにするという素晴らしい働きをします。現代の科学からも、アーユルヴェーダの智慧によるアンチエイジング効果が証明されているのです。

 

 

 

 

 

 

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アーユルヴェーダライフを実践することが若さの秘訣

 

 

アーユルヴェーダライフで大切なことは、体内の浄化・デトックスと、自分の体質に合った生活をすることです。そして「ディナチャリア」と呼ばれる一日の理想的な過ごし方を行い、体質に合った食生活、新鮮な食材で作り立ての食事をする、ヨガや呼吸法の実践をすることなどが健康と若さの秘訣です。

 

 

ご自分の体質を知る簡単な方法として、本やインターネットの情報をご覧になってみてください(検索例:アーユルヴェーダ ドーシャチェック など)。このような、現代の私たちにも通用するアーユルヴェーダの智慧は、世界最古のアンチエイジング法といえるでしょう。

 

 

次回は、アーユルヴェーダと女性疾患についてお送りいたします。

 

 

 

【著者紹介】

小川ゆり Ten治療院院長

2006年、名古屋鍼灸学校卒業。はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師免許取得後、市内の治療院にて勤務。渡印し、インドのアーユルヴェーダクリニックにて研修を受ける。帰国後、Ten治療院院長。

 

【店舗紹介】
Ten治療院  http://ayur-ten.com/

〒464-0821  名古屋市千種区末盛通4−26 ARK HOUSE 9A

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